労働審判の終了と対応策

調停成立

概説

法的効果

調停が成立した場合、裁判上の和解(和解調書)と同じ法的効力を有します。

例えば、使用者が100万円を支払って解決するという調停が成立したとします。もし、使用者が、この100万円を支払わないと、従業員側から、強制執行される場合があります。

損害賠償

例えば、調停案の中に、「守秘義務条項」が入ることがあります。

もし、従業員が、この守秘義務に違反した場合、使用者としては、従業員に対し、損害賠償をすることができます。

強制執行

調停の内容に違反した場合、原則として、強制執行ができます。

労働審判

労働審判の内容

労働審判は、かなり柔軟な内容となり得ます。

例えば、解雇無効が争点となったケースにおいて、

①労働審判委員会の心証として、解雇無効であったとしても、
②申立人が、解決金の支払を希望し、
③相手方も、金銭解決を希望している場合、

労働審判委員会は、解決金の支払を命じる場合があります。

労働審判に対する当事者の対応

当事者は、労働審判に対し、審判書の送達または労働審判の告知を受けた日から、2週間の不変期間内に、裁判所に異議の申立をすることができます。

【弁護士コメント】
起算点は、「告知を受けた日」です。「労働審判調書を受領した日」ではありませんので、注意が必要です。

異議がない場合

労働審判について異議の申立がない場合、労働審判が確定します。
この場合、上記の調停成立と同様に、裁判上の和解(和解調書)と同じ法的効力を有します。

異議がある場合

労働審判の内容に不服がある場合、異議を申し立てることができます。この場合、

①労働審判はその効力を失い、
②労働審判申立時に訴訟提起がされたもの

とみなされます。

つまり、訴訟手続に移行するのです。

なお、訴訟手続に移行した後、当該通常労働訴訟を担当する裁判官が、これに先立って行われた労働審判手続において労働審判官として関与していたとしても、違法ではありません(最高裁平成22年5月25日判決)。

【弁護士コメント】
異議の撤回はできないので、慎重な対応が求められます。

労働訴訟との関係

概説

訴訟提起との関係

労働審判に対し、異議の申立があった場合、労働審判の申立のときに、訴え提起があったものとみなされます。

東京地裁では、原告には、労働審判での審理内容を踏まえた詳細な、訴状に代わる準備書面が求められ、その提出を待って、第1回期日が入れられることが多いです。

判決

24条による終了

労働審判委員会が、事案の性質から労働審判手続によるのが適当でないと判断したときは、手続を終了させることができます。

この場合も、通常訴訟の手続に移行することになります。

♯労働審判法施行後3年間のデータによると、24条による終了は、申立件数の3%強にとどまります。

【コメント】
当職の経験からしても、これが適用されることは、まれです。

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